どうしても抜くでもなしの小棘かな


  仕事柄よく手に棘が刺さる。特にいやなのは古いグラスウールのポールをうっかり素手でさわったとき、目に見えぬほどの細かいガラス繊維が刺さるのである。ひどく痛いわけではないが、見えないから抜くこともできないし、ときおりちくちくとして気になる。
  それにしてもこの「棘」という漢字、いかにも痛そうな感じであることよ。