2009-01-01から1年間の記事一覧

満月

月を孕む渦巻く腸の奥の奥 I am conceiving a moon in the depth of swirling bowels 先週からやっと雪、一気に年末感が感じられる。月と雪の写真をアップ。枝についた雪が花のように見えるものも。

腹中を暴れる蛟 贄たる我 a water dragon lizard is struggling in my abdoman I became a sacrifice 蛟は想像上の生物なので、英語訳は悩んだ。広辞苑によれば蛇に似ていて足があるということなので、lizardに。

暮れ

いろいろと暮れたれば己の腑分け everything is coming to an end so I am analysing myself 歯をはじめとして、いろいろと不調。体のことを意識する歳になったということだ。自分のメンテにもっと気を使わねば。 「ブロークバック・マウンテン」を観てから…

脳の隙間を弄る触手青白く tentacles that fluorescent blue gropeing into the narrow space of my brain 雪が降らないのはエルニーニョのせいだろう。どうにも憂鬱。

紫の嫉妬のしるし蝶の痣 a sign of purple jealousy the bruise that butterfly's shape 例年により年末はバタバタ、俳句も滞る。だが雪は積もっていないし暖かいし、11月上旬の風景である。 「嫉妬と紫系の色」というのがどうもしっくり落ちてくれない。あ…

水色の嫉妬もあれば天の原 in the blue sky some jealouses are watercolores ブロークバック・マウンテンの原作本が届いた。残業で遅く帰宅した後でもサラッと読めてしまう短編の著者はアニー・プルー、「シッピング・ニュース」でピュリツァー賞に輝いた作…

紫の蝶ほど熱き嫉妬かな I was heated like as purple butterfly owing to my intense jealousy 燃焼物の温度は赤だと低く、黄色から白、青と高くなる。紫になることがあるかどうかわからないが、紫の方が温度が高いイメージである。 こんな川柳も。 炎の眼 …

嫉妬

鉢植えの嫉妬の色の花を待つ I am looking forward to see the jealousy color blooms on the potted plant ああ、もう12月である。 写真はずいぶん前に撮ったオキザリスという植物で、雑草としてどこにでも生えているカタバミの仲間。蝶のような花に見える…

添い遂げた馬の伝説山蒼し the legend of two horses that succeeded in each other until death into the green mountains 今までなぜかスルーしていた「ブロークバック・マウンテン」DVDを観た。そして、スルーどころか、公開時にスクリーンで見なかったこ…

海馬

海馬になにか纏わり付いている深夜 something clings to my hippocampus in the dead of night マズい、惚れた。KAPITALという服のブランドにである。 私はブランド料としての付加価値に全く興味がないノーブランド主義で、それよりは素材や製作者に物語や思…

ジガバチ

頭蓋底の似我蜂にぶくあおびかる a digger wasp with the mat blue sheen in my cranial base 夢に蜂が出てきた。黒いジガバチだった。漢字でこう書くとは知らなかった。

野中のピアノ

雷鳴の左心室に降る豪雨 私死んだのかな 青空に鯨 右脳に靴音残していく向日葵 硝子のエレベーターに乗ればすべて下り いちめんの菫 猿が弾く野中のピアノ 林檎という林檎鳴り出す馬追山 歯ばかりの連弾向日葵は枯れて 鳥、魚、ときどきヒトのかたちをとる …

靴音

右脳に靴音残していく向日葵 a sunflower remains footsteps in my rightbrain 吟遊投稿句。向日葵シリーズ。夏の向日葵ではない。

向日葵

歯ばかりの連弾向日葵は枯れて a piece for duet with teeth only sunflowers winthered and died 今日はとうとう雪。 枯れた向日葵の写真もあるといいのだが、この近辺の向日葵は緑肥用なので、実るまでおくことはない。吟遊投稿句。

向き合わねばならぬものあり蔦の小屋 whether it is what by which I should to face to it in the dark inside of the ivy hut 数日前のこと、車を走らせている途中に、蔦の絡まった小屋を見かけた。扉もなく古そうで、外壁にびっしりと蔦。静脈のような蔦…

野中のピアノ

いちめんの菫 猿が弾く野中のピアノ violets are blossoming all around in the field, a monkey playing the piano 吟遊投稿の「野中のピアノ」タイトル句。春に撮った菫を添えて。

月蝕

月蝕や蟻百万の見上げるなか the moon was eclipsed on the gaze of millions ants 吟遊投稿句。BBC製作の科学ドキュメント番組で、シロアリの特集を見たのがきっかけの句。サバンナで巨大な蟻塚を築く種である。 一昨日は昼間にあたたかい雨が降り、夜は気…

満月

満月に冠状動脈からみつく coronary arteries grew and twined around the full moon 今日は月がきれいだった。ISO感度を上げて、オレンジ色の街灯に照らされたナナカマドの木越しに撮ってみた。木の枝が血管みたいで不気味。

豪雨

雷鳴の左心室に降る豪雨 a heavy rain falls in the left ventricle of my heart with crashes of thunder 吟遊44号に投稿した句から。少しばかり心に嵐が吹き荒れていた日の句である。 今回の吟遊掲載作品では、ガーナからの作品が素晴らしかった。鮮やかな…

紅葉

紅葉野に燃え残りしもの拾いけり I picked up something remaind unburned in the autumn tint field 紅葉も終盤。赤く染まった街路樹の下にはどんぐりがたくさん。自然のガラクタをつい拾ってしまう。

林檎

林檎という林檎鳴り出す馬追山 the apple of apple begin to ring in the Mt.Maoi 近所の馬追山にはりんご園があり、休日はりんご狩りや直売を求める人々でにぎわう。林檎がたくさん成っているところを見ることが出来る。 吟遊44号が届いた。投稿の一句であ…

暮れてゆく秋野に鏡みつからぬ in the wasteland where autumn is coming to an end the mirror is not found 週末はよい天気、道の駅に新米を買いに出かけた。道すがらが薄だらけ。 鎌倉佐弓さんのブログで紹介されている、「ドルスキニンカイ詩の秋2009」…

オリオン座流星群

不協和音の残渣散り敷く彗星軌道 comet's orbit was covered with the debris of dissonant sound 見えたー、見えました、オリオン座流星群!今週はずっと雨がちの天気予報、今日も朝から暑い曇りであきらめていたが、夜になって奇跡的に快晴に。早速車で近…

rain

雨雲のうえにもそそぐ流星雨 the meteor shower poured over the raincloud 今年の天体ショーは振られっぱなしだ。今オリオン座流星群が最大期、今年を逃すと70年後まで好条件にならないという。しかしながら今週は雨ばかりの北海道、先週は天気がよかったの…

小鳥

心は小鳥 肋骨のかごの中 my heart is a little bird in the costal cage 十月は急速に日が短く、寒くなるように思えるが、年をとって時間が経つのが早く感じるからかもしれない。寒いので腰痛と肋骨痛にも悩まされる。

海の孤独山の孤独空の孤独 solitary in the sea, in the mountain and in the sky 「カムイ外伝」を観て来た。白戸三平のカムイ伝を読んだのはだいぶ昔のこと、どんな話だったか忘れてしまったので、今度また読んでみよう。映画そのものはとてもよかった。た…

時計

音のする時計を忌みて秋くれば hating the clock that ticking whenever autumn comes 機械式の腕時計を買った。ゼンマイを巻いて動かす古いタイプの、父母の世代の時計である。この方式の時計はもはやアンティークの部類であり、ネットオークションなどでは…

古代魚

中秋のシーラカンスの腑分けかな midautumn night- a dissection of Coelacanth シーラカンスが生きて泳いでいるところを見たい。剥製しか見たことない。

紅葉

醜聞のひとつやふたつ紅葉山 one and 2 of scandals on the autumn tint mountain path 紅葉最盛までまだもう少し間があるが、快晴の空に色づきかけの楓が映える。

月球儀

天空にたかく月球儀蹴り上げる kick'n up to heaven high a moon globe 寒い!10月に入ってからの日長と気温は急降下である。月は綺麗だけど。