2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

カッコウ

かくこうがかくこうかくこう豆畑 カッコウが一日中鳴いている。カッコウというより「ぱっぽっ」という感じに聞こえるが、ぱっぽっぱっぽっぱっぽっぱっぽっぱっぽっと、ずっと鳴かれると「もういいよ」という気分になってくる。 5月20日の郭公の句はイマ…

柳野に武者の魂漂いぬ 日に日に緑が濃くなる今日この頃。河川敷や防風林に生える柳の緑も眩しくなってきた。もう少しすると柳絮(りゅうじょ)といって、柳の綿毛がふわふわと飛び始める。

種まき

播き終えてそびら伸ばせば空は夏 仕事の種播きが終わった。今日は体がめりめりと痛い。残雪も残る四月の麦に始まった種蒔きシーズンであるが、今はもうすっかり緑萌える夏。

夜間飛行

夜間飛行前を失礼お月様 千歳空港にほど近いので、飛行機がたくさん飛んでいる。ライトを点滅させている夜便が、黄色い月を横切っていった。

文旦

文旦をさくりと剥けば許し時 文旦はおいしい。酸っぱくなく、ほろ苦く、グレープフルーツのような味わいでありながら、夏みかんのように剥いてたべるところがそこはかとなく懐かしい。文旦は皮と身の間の白い綿のような組織が厚いので、おしりに十字の切れ目…

小白夜

草の香の立ち上りけり小白夜 5月も下旬に入り、日が長くなってきた。北海道は緯度が高いので、関東より日長の変化が激しく、夏はとことん日が長いのである。写真の撮影時刻は19:10頃、日没直後で、まだ十分明るい。夏至の頃は夜八時近くなってもまだうす明…

郭公

郭公の初鳴き聞こゆ豆播かむ 郭公の初鳴きが聞こえた。北海道では郭公が鳴いたら大豆や小豆など豆の播き時とされる。新緑も一気に展開し、景色も夏めいてきた。

桜散る

誰も見ぬ桜にしあれど咲いて散り 仕事で支笏湖から洞爺湖方面に抜ける道をよく通る。深い森と山のなかの道路だが、この季節に通ると、本当に山の奥深くにぽつんと一本、桜が満開に咲いているのが見えたりする。そのような木は、誰も愛でる者はなく、ただ自然…

神隠し

深山の桜や神隠しに遭はむ 出張で宿泊した宿の裏手の小山にも素晴らしい桜が咲いていた。朝早起きして散歩すると、あまりに爛漫な桜と花の香りに酔ってしまった。ああ、これが仕事でなかったら・・・。その小径の先に続いているであろう仙人郷に迷い込んでし…

桜 満開

満桜宴も酣に候へど もうここまで咲いてしまったら一本〆のあとはただ散るばかり。

桜 八分咲き

八分まで咲かせ生き死に考へる 昨日今日と急に気温が上昇、一気に20℃、初夏並の気温。桜も一気に開花。少し湿度を感じる晴天で、夕陽も薄く曇った中を沈んでいき、浮世絵のような一枚となった。

桜 四分咲き

四分咲きの桜の下の謀 四分咲きの桜は、開花期間の中で最も注目度の薄い時期という気がする。一部二部くらいは、桜が咲き出した!という感慨を持って見られ、六部〜八部くらいは華やかながら若々しく、その寸止め感が満開時より好きだという人も少なくないが…

桜 二分咲き

夕暮れて二分咲きほどの恋心 異常低温のせいで桜も一歩進んで二歩下がるという感じの咲き方。今日はまだ一〜二分咲き。今日から、満開になるまで、お題「今日の句は何分咲き?」に挑戦してみる。

それぞれにそれぞれの花山は春 ようやく桜がちらほらと開き始めた。森の中に入れば辛夷も咲いているであろう。辛夷も梅も桜も一緒というのは、本州出身者としてはいささか釈然としないものもあるのだが。とはいえあらゆる花が爛漫と咲いているのは綺麗である…

野の春

鬼の棲む野も春なりし花の色 連休前はまだ蕗の薹シーズンだったが、今日はようやく温かく、タイヤの交換をしていたら汗ばむほど。樹の芽も芽吹いてきて、春の盛りに突入。北海道の春は梅も桜も新緑も一気で、爆発的。

バス

夜行バスここはどこやら銀河やら 今回の連休唯一のイベントは札幌での友人との飲み会。最終バスに乗り、帰ってきた。ほろ酔い(?)加減でうとうととして、途中で目が覚めてみると、バスは田舎の真っ暗な中を走り、ぽつぽつと街灯が後方へ飛び去っていく。ど…

鯉幟

鯉幟泳ぐこの世の濁流を 近所で見かけた、ひときわ立派な鯉幟。黒雲が走る中、力強く泳いでいた。

春寒弐

燃ゆるほど陽は朱けれど春寒や 東京は真夏日だそうだが、ここは最低気温2℃という寒さ。いくら北海道でもこれは異常。桜も遅そうだ。