2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ポロシリ

この駅も反魂草に覆はれし 注文していた時田則雄の最新歌集「ポロシリ」が届いた。時田則雄氏は十勝にて畑作農家を営む歌人。本歌集は第九歌集であるが、これまでにも増して淡々と、時に灯台守日記のように、実務が織りなす詩情に溢れるものとなっている。 …

夏の邸宅

右脳を夏の館に忘れ来し 先日の夏休みに、東京都庭園美術館にて開かれ、絶賛を博している船越桂展「夏の邸宅」を見てきた。あいにくの雨だったが、おかげで最終日にもかかわらず空いており、翠滴る庭園を楽しむことができた。 元々個人の邸宅として造られた…

万華鏡

秋全て万華鏡のなかにあり 先日Bunkamuraで万華鏡の展示会に入ってみた。そこに展示されていたのは美術工芸品の域にある作家ものの素晴らしい作品ばかりで、覗き込むと中に魂が吸い込まれそうになり目眩を覚えるほどだった。もちろん値段も素晴らしく、ちょ…

秋深む破れ蛾今だ羽ぶきつも ここ数日急に寒くなってきた。朝夕はストーブをつけるかどうか迷うほど。一年で一生を終える生き物にも終わりが近づく。

ウミホタル

蛍の海銀河を割って進むごと この飛び石連休を利用して遅ればせながら夏休みをいただいている。フェリーで帰ってきたが、関東沖に近づくと船が立てる泡にウミホタルが反応してそれはそれは綺麗。雷雲で稲妻が光るような、オーロラのような淡い光である。

戻らぬつもり森の小径に踏み入れば 連休は友人と池田のコテージへ。朝散策路を一巡り。草に埋もれかけてあまり人が通っていないような道ほど、入ってみたくなる習性がある。

夏の風を追い越して逢いにゆく秋 連休は好天。風も爽やかだった。車で十勝まで。

駒ヶ岳

風跡の留めをつくらず雲と山 先日仕事で道南へ行ったときの駒ヶ岳。あまりの美しさに思わずぱちり。森町から見るこの角度からのアングルは珍しいとのこと。

月光やあなたの耳を見失い 秋は耳の季節。私にとっては。

ひつじ雲

失われし土地の数々ひつじ雲 秋らしいひつじ雲の季節。晴れたり曇ったりも忙しくなる。

日長

闇勝る季節になりて鳥の列 仕事で道南の方へ三日ほど行ってきた。椋鳥が何十羽いるのか何百羽いるのか、電線に何百メートルも連なって留まっていた。車に乗っていたので写真に撮れなかったが、かなりの迫力だった。