2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

前線

前線通過雨風霙晴霰 一昨日霰が降った。ついに凍ったものが降る季節の到来である。汗ばむようなピーカン晴れから刺すような冷たい暴風付&通り雨と三十分間隔でジェットコースターのような天候の変化。その下も仕事なのが、アウトドアワーカーの辛いところ。

迷ふのはいつも月曜霧の朝 霧の朝。いつもの道が、異世界へ踏みこむ心地。

ぽるとがる

葡萄牙のふみよむをんな思ひけり ポルトガル語の勉強を始めることにした。まだイロハのイのレベルだが、発音するのが楽しい。ポルトガル語の響きはスペイン語のリズム感と、フランス語の柔らかさを併せ持ち、とても美しい。教材の散文的な内容のサンプル会話…

蜘蛛の巣

霧の日の蜘蛛の滴のつづれ織り 先週は日中好天夜寒くなるの繰り返しで、朝方霧がよく降った。橋桁の鉄柵の間にたくさんかかっている蜘蛛の巣全部に露が付いて綺麗である。

落ち葉

きりもみに疲れた矢印散つてゐる アスファルトに散った松葉が、千代紙の模様のようできれい。ウォーキングも少し寒くなってきた。

雪虫

雪虫の群れる向こうにひたひたと 雪虫観測。雪虫はワタムシとも呼ばれるアブラムシの一種である。北の地方では雪虫が飛ぶと初雪近しと言われるが、雪虫が飛ぶのは小暖かい日が多い。今日も上旬の寒さが嘘のような暖かさ。携帯のカメラで追ったがこんな小さな…

秋は桃色夕ももいろのとおり雨 先日職場の飲み会があって、カラオケで八神純子の「みずいろの雨」を歌った。地声で歌うのが苦手な私にはこういう高音の曲の方がファルセットでいけるので歌いやすい。八神純子はこれを地声で歌っているわけだけれど。でもこん…

満月

ゆるやかに月へむかって上るみち 満月。昨日のおぼろな空とは違い、今日は雲一つなく、夜になったら快晴ならぬ快満月。こういう月はコンパクトカメラではただの大きな光の点になってしまい、いい風景写真になりにくい。代わりに昨日撮った地上の月光写真を。…

十六夜や不思議に月は懐かしき 今日は夜半天気がよく明日は満月とあって月がきれい。月がとっても青いから、というわけで今日は歩いて帰る。窓からちょっと見えたりするのと違い、大きな月から燦々と全身に月光を浴びていると何やらこみ上げてくるものがある…

時計

時溜まり時計技師ゐるそのあたり 某デパートの時計売り場に、電池の交換に行った。長く使っている腕時計があって、その電池交換の時、3年に一度ほどしか行かない時計の修理コーナーだが、ずっと同じ人だ。いつも黙って電池交換をする。宝飾品や高価な時計が…

船にゆられて船ゆれるたびひとを恋ふ デジカメの中身を整理していたら、9月に帰省したときフェリーから撮った三陸沖の写真が出てきた。切り立つような断崖絶壁。この距離からしてこの高さ、崖の上に行ったらさぞ目が眩むだろう。 このときは太平洋側にして…

プラタナス

プラタナスの葉ばかり積んでゆく車 夏の間に伸びた街路樹の枝を切っているらしい。こんな車とすれ違う。

雨あがりひとりにひとつずつの虹 大気が不安定な季節、雨が通っては日が射して虹がよく出る。 ダ・ビンチに連載中の小栗左多里「ダーリンの頭の中」今月の回は虹について、外国で虹は何色とされているか、というような話だった。また、虹というのは光のプリ…

唇の傷裂けるまま林檎食む 唇が乾いてひび割れができ、リップクリームが要るようになると本格的な秋が来た証拠。

海と蝶

韃靼は西1万km蝶渡る 先日紹介した「ポロシリ」の一首。 韃靼蕎麦食ひつつ思ふてふてふひらひら海渡る 訳 時田則雄「ポロシリ」 辻征夫にも、《 海峡 》という名の句がある。 《 蝶来タレリ! 》 韃靼ノ兵ドヨメキヌ 辻征夫「俳諧辻詩集」 海・海峡と蝶とい…