2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大つごもり鏡にもうひとりのわたし いよいよ2007年も終わり、一年が経つのは本当に早い。 2007年は世界俳句大会にも参加し、自分の世界が広がる出来事があった。私にとっていろいろと収穫のある一年だったと思う。夏石番矢先生をはじめ、いろいろな方にお世…

船枕

船枕揺れ夢は時空を裂いてゆく 久しぶりにフェリーに乗ったら、進歩したものでインターネットが使えるようになっていた。フェリー船上からのアップ。波が高く、比較的船酔いは大丈夫な私でも流石に少し気持ち悪い。大方の乗客も同じのようで、船内も静か。

ジャスミン

歳きはまる白茉莉花の髪あぶら ジャスミンオイルは全身に使えて爽やかな香りが心地よい。バサバサの髪にもつけてみる。 明日は帰省のためフェリーに乗る。

六花

瞬く朝樅の枝にも六花咲く 仕事納めまで、休日前のバタバタ。今週はこの冬一番の冷え込みがあった。朝ダイヤモンドダストが降り、木には霜の花が。こういう日を北海道弁で「しばれる」という。

モンキーマジック

電飾の円環に入る猿魔法 なんだかゴダイゴを聴きたくなって、蔦屋でベストCDを借りてきた。やっぱりゴダイゴは凄いなあ。「ガンダーラ」の、イントロのベタなメジャーから意表をつくマイナーで入ってくるのは今聴いても斬新だ。「モンキーマジック」も凄い。…

書物

書を抜けば雪崩れてきたり歳暮るる 連休中、少しでも片づけるべしと思い、本の整理に取りかかったが、いくらもやらないうちに本の山に茫然自失となった。どうしてこんなに本が溜まってしまうんだろう。なるべく古本屋へと思うのだが、近頃は多少の疵でも引き…

君がゐる夢思ひ出せずに貝の朝 11月12月と非常にハードだったので、今少し虚脱状態。土曜日は一日グッタリ。昼下がりにうとうとして、いろんな人が出くる夢を見た。

逢魔が時雪猫見ても追ふなかれ シーズン柄各種飲み会とはてなのメンテのため更新が滞った。今日はちょいと寝不足。 写真はコンクリートのたたきに靴底模様が偶然つけた猫の顔。日中はまだ零度以上の日もあるので、10時過ぎには溶けてしまう。

花の下にて

遠き日の悔恨ふわり花の下 北森鴻のミステリーに、「花の下にて春死なむ」という短編がある。ある自由律俳句結社の同人が亡くなるところから物語が始まる。その名を片岡草魚といい、枯れた雰囲気の老俳人であったが、亡くなって初めて、本籍が無く、名前も本…

ひび

咳すれば己の罅に響きけり 昨日今日と寝倒した甲斐あり、ようやく風邪が抜けたようだ。それでも突如起こる咳の発作に苦しんだ。あまりに激しい咳のため、どこか背中の筋でも痛めたようだ。咳の度、左の肩胛骨から腕にかけて、引きつれるような痛みが走った。…

ガンダーラ

遙かなるガンダーラ路空の路 今日、たまたま付けていたテレビの歌番組で、ゴダイゴのガンダーラが流れた。この曲はリアルタイム世代なので、とても懐かしい。銀河鉄道999のテーマなどとともに、今でも胸に熱いものが湧いてくる曲である。 だが、テロップに表…

クリスマスツリー

地上の我ら星降らす樹を見上げをり 札幌ファクトリーのクリスマスツリーにイルミネーションが飾られた。点灯の瞬間、皆足を止めて携帯で写真を撮る。若者も買い物中の奥さんも、ビジネススーツのオジサンも撮る。皆帰ってから、恋人や家族に見せるんだろうな…

咳すれば咳にて我を主張せり 咳をしても一人 尾崎放哉 といったシチュエーションであるが、放哉のそれがゴホンとくぐもった印象であるのに対し、私のはゲホゴホゲホゴホやかましく、風情からはほど遠いものであることこの上ない。

枕元ゆくひとの青き衣の襞 今日は仕事を休んだ。熱はあるものの高熱ではなく、インフルエンザではないようだが、喉と咳の痛みがつらい。一昨日の夜作ったおでんが多量にあり、暖めるだけで三食事足りるのは幸いだった。 それにしても風邪を引くとどうしてこ…

風邪

ひとり風邪蜂蜜カボス吹きにけり 風邪を引いたらしい。三週間連続の出張続きが祟ったのだろうか。私の風邪はいつも喉からで、銀のベンザを買って来て、ホットカボス蜂蜜を飲んで寝る。カボスは実家からの到来品。

修道僧

頭垂るる頭巾の一群壁光る 先週後半から出張で、金、土は立ちっぱなし語りっぱなしの勤務。へとへとで今日は一日グッタリ。 夢の句。木造建築の洋風お城の壁に、頭巾の修道僧(薔薇の名前に出てきたあの服装)数人が描かれたフレスコ画がかかっていた。あと…

乱れ烏や紫ほどに藍ほどに 仕事で札幌に来ている。ビルの窓から烏がたくさん、ズラッと電線に留まり、時に大群で舞っている。

さわさわと蟻百万の来る気配 グンタイアリはその通り道にある生物を何でも食べ尽くしてしまうという。多分に誇張もあるようだが、実に怖い。

冬蝶

冬蝶が雪を見てゐるともに見ん どこでどう生きていたのか、職場の居室の中にクジャクチョウがぱたぱたと舞い込んできた。外はもう雪、外界に放てば寒さで死ぬだろうし、かといって部屋で飼うこともできない。どうすることもできずにいたら、しばらく羽ばたい…

いちもぢに口とざす花我も君も ある日、古書店からカタログが送られてきて、その表紙につぎの一首が装飾として印刷されていた。一目見て塚本邦雄とわかったが、膨大な歌の中からどの歌集のものか特定できずにいた。昨日、バスの中で文庫歌集を見ていて、発見…