2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

万聖節

万聖節の夜のももいろの象の夢 今日はハロウィン、「万聖節」。カボチャだのオバケだのが馬鹿騒ぎをしているところを思い浮かべたら、何故かド派手なピンクの象が割り込んできて、頭から消えなくなってしまった。なんじゃこりゃ。

目蓋

九夜月ひだりの目蓋痙攣す 日長が短くなってきたからか、それとも気温の日格差が大きいからか、体調が不調である。周りにも風邪だの、体調不良を訴える人が多い。

薬指の標本

薬指の先噛み切れば水のをと 小川洋子さん原作のフランス映画「薬指の標本」を見てきた。小川洋子さんの文学がとても好きで、この本もだいぶ前に読んだ。どこか夢の中のような現実感のないストーリーを、どのように映像にするのだろうと思っていたが、原作の…

ハロウィン

古の暗い記憶の祭かな もうすぐハロウィン。Wikipediaによれば、ハロウィンの起源は古く、キリスト教以前の古代宗教に遡るという。このような古い古い記憶が、綿々と引き継がれているのはとても不思議なことだ。

落ち葉

ひと季節どさっと地面におちてゐし 木々の葉が色づいて落葉している。職場の前庭にある銀杏の葉はもうほとんど落ちてしまった。一夏分の季節そのものがはがれ落ちているようである。

オリオン

オリオンに追われて流星三つ四つ 今日は良く晴れて満天の秋の星空。オリオン座も見えてきて、やあきれいだなと見上げていたら流れ星もいくつか横切っていった。昴のつぶつぶもよく見える。

霜降

霜降や暦どおりに初氷 今は二十四節気の霜降、初霜の頃ということである。確かにここ数日の気温の下がりかたは著しく、最低気温にマイナスが付くようになった。特に今朝の冷え込みは一段と厳しく、水たまりに薄く氷が張った。

残像

目裏の掌の残像や顔濯ぎ 水が冷たくなってきて、顔を洗うときついぎゅっと目をつぶってしまう。そうすると水を掬う手の残像が見えて、それを見ながらざぶざぶやるというのは妙な気分である。

この胸のほとびる頃の花茶かな 風邪を引いてハーブティーなど飲んだりするが、お茶が飲み頃になるまで待っている間は心楽しいものである。カップラーメン開発秘話をテレビでやったとき、本当は技術的に3分よりずっと短い時間で食べられるよう作れるのだが、…

風邪

熱夢や現の界面行き来せり 風邪を引いたようで、仕事を早引けして午後寝ていた。爆睡したらかなりすっきりしたが、やはり変な夢を見た。

鳥獣戯画

いちめんの鳥獣戯画の屏風絵図 襖の句の夢では、襖や壁中に鳥獣戯画が描かれていた。脳の記憶の引き出しを、ひっちらかした感じの夢である。

開けども開けども襖の奥のまた襖 襖を開けても開けても、その奥は襖ばかりという夢を見た。どうしても向こう側に行かなければならず、焦って次々開くのだが、ぴたっと閉じた襖があるばかり。

翡翠

縄文の森の深みに入るなかれ 誕生石だからというわけではないが、翡翠が好きだ。緑の色合いや明るさに無限のヴァリエーションがあり、石らしさが存分に楽しめるところも気に入っている。ミャンマー翡翠の蛍光アップルグリーンも良いが、最近は落ち着いた和翡…

団子虫

団子虫ンゴロンゴロの岩の上 アフリカの森には巨大なゴルフボール大の団子虫が居るという。本当は鬱蒼とした森林に棲むらしいが、私の頭にはサバンナの岩山の隙間に、多肉植物を食みながらさわさわと居るところが思い浮かんだ。本物を見てみたいなあ。

HEBA

髪乱すエヴァの炎の酒酌みて Morellino di ScansanoのHEBAというイタリアワインを飲んだ。ヴィンテージは2004年。ラベルのちょっと怖いようなエヴァの画から想像するよりはややあっさりめの味であった。

定食屋

みちたりて一膳飯屋の熱いお茶 よく行くスーパーの敷地内に、カフェテリア方式でおかずを取って最後に精算する定食屋さんが出来た。幟に肉じゃがだの新米だのとやたらとおいしそうなことが書いてあるので入ってみた。悪くなかった。客層が多様で、作業着姿の…

どぶろく

濁酒に酔ひては朧月も見ず 知人にどぶろくをもらった。どぶろく特区のものである。濃厚な味はなかなかのものだったが、普段の半分の量で泥酔した。恐ろしい酒だ。

洋なし

洋なしや手首のやうな食みやすさ 洋なしが実ってきた。小振りの「オーロラ」という品種。掌にすっぽりと入る大きさが可愛い。

走っても走っても霧の渦 この季節気温の日格差が大きく、日中は水分が蒸発し、夜気温が下がると濃い霧が発生する。特に川の近くは川霧があがるため、ひどいときは車で時速20キロほどしかスピードが出せないことがある。普段5分ほどで過ぎる道を15分もかかっ…