桜散る

誰も見ぬ桜にしあれど咲いて散り


  仕事で支笏湖から洞爺湖方面に抜ける道をよく通る。深い森と山のなかの道路だが、この季節に通ると、本当に山の奥深くにぽつんと一本、桜が満開に咲いているのが見えたりする。そのような木は、誰も愛でる者はなく、ただ自然の営みとして花が咲いている。
  遅ればせながらの桜の季節、急な温度上昇で本当にあっという間だった。3日ほど前に満開になったと思ったら翌日には散り始め、今日はもう桜蘂が道路に散っていた。