2009-01-01から1年間の記事一覧

雨の道蛙渡るを待ちにけり on the rainy road I waited until a frog crossed away 水田地帯なので、雨が降ると道に蛙や蟇がたくさんあふれ出てくる。ヨーロッパの田舎道で家畜の群れに進路を阻まれるシーンがあるが、それの蛙版。

明け方の別れの夢や散るごとく a dream of parting at the dawn as something scatters 今日は中秋の名月。雲ひとつなく、素晴らしい月が鑑賞できる。

流星雨

流星雨鼓膜調律師に会わむ the meteor shower is falling let's go to the eardrum tuner ここのところ天候がよく天体観測日和である。天の川もよく見える。だが夜はめっきり寒い。

馬はここにいる 私はどこへ行った the horse is here where have i gone 連休中十勝は鹿追のコテージへ行ってきた。囲いに馬がいて、乗馬も出来るらしい。神田日勝記念美術館の近くだったのでそちらにも行った。有名な未完の「馬」。この絵は素晴らしい。収…

銀河

光るたび滅ぶものあり銀河かな whenever the star twinkles something are getting to ruin −inside the galaxy 北海道に住んでよかったと思うことのひとつは星が綺麗なことだ。今宵は空が澄んで星が素晴らしい。市街地でコンビニや街灯が灯っていても普通に…

星月夜

星月夜ほんとは月が追っている starry night- the moon chases the star in reality ブルーベリー弾む銀河の最深部 吟遊投稿のこの句の情景を誰かが写してくれたような写真がナショナル・ジオグラフィックのHPにアップされた。美しい!アンドロメダ銀河は私…

いつもより歯が多いから閉じておく I will keep mouth shutting becouse my teeth are more than usual today 「歯が多すぎる」というフレーズが何かのミステリに出てきたように思うのだが、それがなんだったか思い出せない。アガサ・クリスティだっただろう…

土星

土星環消失の夜のアリバイを Tell me the presence of your alibi of the Saturn ring plane crossing night 今月はあまりブログが進まなかったので、ネタが少し溜まってしまった。多少イマサラな話題もあるが、少しずつ書いていこう。 日蝕の頃、天文雑誌の…

青空

セラセニアの口もて青空の下ほほ笑み I'm smiling with lip like Sarracenia under the blue heaven 10日間もブログアップを休んでしまった。しばらく父が来ていて、仕事の後もバタバタしていたのと、父が帰ってから少し体調不良だった。この時期はいつも体…

蜘蛛

蜘蛛の腹どこにあれだけの糸が where of spider's belly the string that only that is long might be stored 吟遊投稿句を送りおわる。書き溜めているファイルから抽出するのだが、過去に作ったまま忘れていた句が結構あった。これはそのひとつ。

銀河

ブルーベリー弾む銀河の最深部 thousands of blueberries are bouncing on the deepest of revolving galaxy 吟遊43号投稿の未発表句はこれで最後。英語がいまいちしっくり来ないなあ・・・。 吟遊43号投稿句を改めて。 地上の疫病神の翼の七重八重 甘藍の集…

めくってもめくっても瓜 紙暦 it was only a melon though turned over it or turned over −a daily pad calendar 瓜割って無垢な空ろを蹂躙す spliting a melon and violate the inocent hollow 吟遊投稿の瓜二句を連続で紹介するつもりだったのが、別の句…

漆黒の闇にも花と水は流れ flowers has scatterd and the water flows in the dark デジカメのファイルを整理していたら、夜桜の写真が。縦長の画面に背景は不透明な黒。こんな怪奇風味の掛け軸も悪くない。

椅子

隅にある椅子にひとりぶんの空間 there is space like man one on the chair that exists in corner 妹の結婚式が週末にあり、準備だの仕事を片付けるだのでバタバタした。従兄弟たちと久しぶりに飲んだ。いつものことだがつい飲みすぎ、翌日は反省しきり。

空の破片が空に還る 夏の朝 a piece of sky flying back to the sky −summer morning コンクリートポーチに、水色の蛾がいた。何という蛾なのだろう。さし渡し6センチほど、そんなに大きくない。翡翠色の体に、真紅の眼。なかなか美しい。

鳥、魚、ときどきヒトのかたちをとる a bird, a fish sometimes takes a form of human body 昨日はブログ書きかけで眠ってしまったようだ。 「イントゥ・ザ・ワイルド」の主役クリス・マッカンドレス役にエミール・ハーシュをキャスティングしたショーン・…

夏雲

日没や積乱雲を追いきれず the sunset− i was not able to run after the thundercloud ショーン・ペン監督「イントゥ・ザ・ワイルド」DVDを見た。衝撃的だった。その後すぐに原作を取り寄せて読んだ。 1992年に、ある若者の遺体がアラスカで見つかった。裕…

花芯は父母蓮曼荼羅は開きけり a pistil and a stamen are Yuganaddha lotus mandala has bloomed チベット展の展示物は恐ろしいほど細工が素晴らしい。特に、小さな神々が無数に施された蓮曼荼羅には釘づけになった。蓮の花弁が開くとその中心に父母仏。見…

めくってもめくっても瓜 紙暦 it was only a melon though turned over it or turned over −a daily pad calendar 吟遊投稿句。 札幌市立近代美術館で開催の「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」を見た。素晴らしかった。千の手と百の貌。幻惑的な手足の線…

こんこんと眠れる繭の傍らで母はしづかに蛾を食みゐたり 今日は短歌で。 蜘蛛の巣がかかっている窓のそばをいつも通る。窓ごとにひと家族が住んでいて、つい見てしまう。どの家族も母蜘蛛と繭の組み合わせだ。子蜘蛛は繭からが出てきた後も、しばらく巣にと…

洗い髪

洗い髪のまま逢いに行くされこうべ i went out like a wet hair after shampooed to meet his skeleton 吟遊投稿句。杉浦日向子の漫画「百物語」がモチーフのやや怪奇的な一句。「after shampooed」が要るかどうかわからないなぁ・・・。 妹の結婚式が近く、…

地上の疫病神の翼の七重八重 a plague on this earth wings of god have been over and over again piled 吟遊投稿句。首都圏に家族がいるので、新型インフルエンザが怖い。今流行っているのは毒性が低くて不幸中の幸いだったが、SARSや鶏インフルエンザのよ…

三次元の家 雲から雲へにわか雨 three dimensional house a shower between the clouds 窓に見つけた蜘蛛の巣。球体の繭のようなのは卵の袋だろう。数個のうちひとつからは無数の子蜘蛛が飛び出てきているのが見える。こんな家に住むってどんな感じかな。二…

甘藍 弐

甘藍の斬首の音や西日刻 sounds of cabbage's decapitation at the sunset 吟遊投稿のキャベツ2句目。学生の頃、キャベツの収穫をやったことがある。菜きり包丁でざくっとやるのだ。

甘藍

甘藍の集団逃亡馬追山 cabbages escaped in the group from Mt.Maoi いささかへこむことがあって数日アップをサボる。まあたいしたことではない。甘えていただけだ。吟遊投稿句。

雨ばかり雨ばかり降る目を開けて寝る rainy and rainy days I slept with opening one's eyes 今日も雨。西南日本ではすさまじい豪雨、想像も付かないほどの降雨量だ。河川氾濫などの災害は今のところないとは言え、北海道でも7月に入ってずっと雨ばかり、今…

吟遊

青葡萄獏に喰われてすべて砂 green grapes was fed on the tapir everything returned dust 吟遊43号が届いた。同人として初めての号なので、届いたときはドキドキ。今回のタイトル「すべて砂」のタイトル句。 吟遊は届くたびに厚さを増し、充実してきている…

日蝕

日蝕や歯根を伝いくる地熱 Now a solar eclipse occurring− terrestrial heat comes through the root of my tooth 昨日はずっと歯痛に悩まされ、歯茎と頬が腫れてろくに食事も出来なかった。今日、歯医者に行ったら、親知らずのせいだという。すぐ抜いても…

根の国の扉が閉じて千年余 the door was closed that goes to root's country over thousand years 首里城内に植えられている樹の見事な根。もののけ姫の世界みたい。

凹凸

人体は凹凸から成る雲もまた many unevenness forms the human body like clouds are 人は決して一様ではない。明るいとか暗いとか、硬いとか柔らかいとか、真面目とか不真面目とか、几帳面とか大雑把とか、人となりを表現する言葉はいろいろあるが、全く正…