巨大数

一滴の水に不可説不可説転


  昨日の句に使った「無量大数」について調べていたら、「無量大数」より遙かに巨大な数を表す言葉があることがわかった。それが「不可説不可説転」。無量大数が10の68乗であるのに対し、不可説不可説転は10の37218383881977644441306597687849648128乗というとてつもない数字である。これら巨大数はインドの仏典に出てくるらしい。どう計算するのかわからないが、近代数学により全宇宙に存在する陽子の数は1.575×10の79乗と計算されており、物理的根拠のある数値としては最大であるという。不可説不可説転に比べれば、この世の物質世界など塵のごとし。近代数学による計算ではなく、想念の世界でこのような数をイメージしてしまう古代人の想像力は空恐ろしい。今日はこの言葉を使ってみたかっただけである。