毒瓶や君を捕らへるために買ひ
我のみのものにするため毒流し

 
  引き続き、夏井いつき氏の「続・絶滅寸前季語辞典」を読んでいる。読んでいて不思議に思うのだが、ある言葉を季語と定義づけるのは、いつ、誰が、どのようにして決めるものなのだろうか。歳時記の編集者が決めるのだろうか。絶滅寸前季語の中には例句を見つけるのが甚だ難しいものもあるので、たくさんの人が使えば季語になるというわけでもなさそうだ。謎である。
  今日は、夏の季語として本書で紹介されていた「毒瓶」(殺虫剤の入った瓶、つまり昆虫採集のこと)と、「毒流し」(川に草などから取った毒汁を流し、痺れて浮いてくる魚を捕る古い漁法)で。せっかくの「毒」という字なので、ちと毒を効かせてみた。