顔に受く雨暖かし星の街


  また変な夢。誰かの結婚式に出た。駅ビルに入っているホテルが会場だった。式と披露宴が終わって、私は他の人たちとぞろぞろ出てきたが、入り組んだ駅と地下鉄の構内ではぐれてしまった。帰る手段もなく、雨が降ってきたので、リヤカーのようなものを店舗にしている本屋のテントの中に入り込んでベンチに仰向けに横になった。テントになっている透明なビニールの隙間から雨が降りかかるのを感じながら、句帳に句を書きなぐっていた。やがて雨が止み、本屋が「もう移動するから」と言うので、テントの外に出て、どこかで軽く一杯やろうかなぁ、と考えながら、街を歩いた。紙を骨組みに貼り付けた大きな行灯のような酒の屋台が、店じまいしていた。ちょっと残念だった。句帳に書いていた句は一つも憶えていない。