麦 弐

alzira2008-06-30

自ずから枯れゆく麦の穂の五億


  麦などの作物は、一定の生育期間を経ると自動的に枯れる性質を持っている。枯れるとは乃ち実を熟させ、種を完成させてその世代は死んでゆくということである。緯度の高い寒冷地や高度乾燥地帯など、厳しい環境に生きる植物達の生きる知恵。短い生育期間で次の世代を残せるように、遺伝的に枯れる時期がプログラムされているのである。栽培植物である麦などは、単一品種のため、畑一枚単位でひたひたと、ある種の迫力をもって枯れ上がってゆく。
  写真は2年前の麦畑。7月中旬、今よりもう少し後の畑の貌である。