夏野にて君の片鱗に触れたり
i felt
a fragment of you
at the summer field
今日は花冷え、北海道のこの時期はリラ冷えと呼称する。
風に散る花橘を袖に受けて君が御跡と思ひつるかも
万葉集
久しぶりに「桜の園」をぱらぱら。書中引用のこの歌の本歌取り。この歌、万葉集とは思えない新しい感じがする。現代の高校生歌人の作と言われたら、そうかなと信じてしまいそう。それは、内容は感傷的でありながら、表現は技巧的でなく素直な歌だからであろう。読み人知らずとのことなので、今で言えば新聞歌壇の秀歌のようなものかもしれない。