林檎

ハグすれば林檎の香る友である


a friend of mine
i felt faint fragarance of apple
when i hugged her



   時田則雄さんの最新歌集「オペリペリケプ百姓譚」を入手。骨太さは相変わらずである。時田さんの歌集はいつも、灯台守日誌のような、装飾をそぎ落とした果てに生まれる詩情がある。
オペリペリケプ百姓譚―時田則雄歌集


人参の畑よりもどり来し妻が甘き匂ひを漂はせてをり


  この一首に、以前作った句を思い出した。年に1〜2度会うその女友達は林檎の仕事をしている。久しぶりに会ってハグしたら、ほんのりと林檎が香った。