仕事する君が手の線濃くなりし


  今日、髪をカットしに行きつけの美容院に行った。結構大きな美容院で、美容師さんも、アシスタントさんも沢山いる店である。美容師さんは指名制でずっと同じ人だが、シャンプーなどをしてくれるアシスタントさんはその都度違う人になる。今日、一年ほど前にあたったことがある若い男性のアシさんに再び担当してもらった。一年前にはとても頼りなくて、シャンプーの力加減はふわふわとしてまるでダメだし、その後のマッサージも(この美容院はカットの前に肩のもみほぐしなど軽くしてくれるのだ)おそるおそるという感じで形だけのものだった。ところが、一年ぶりの今日はまるで違い、シャンプーはピシッとしているし、肩にさわったとたん「うわあ、すごい張ってますねえ」と言って凝っているところをめりめりと解し始めたのである。思わず内心「お兄さん、うまくなったじゃん」とひとりごちてしまった。心なしか顔も手も引き締まって見えて、何だか甥っ子の成長でも見るような嬉しさ。こういうのってオバハンになったってことだなあと思いつつ、ひとときを楽しんでしまった。