銃弾

銃弾の幾度ひとを殺めども


  何という事件が続いた二日間だったのか。アメリカでは閑静な学園で銃が乱射され、三十人以上が犠牲になった。惨劇のさなか、イスラエル人の教授が、教室への乱射犯の侵入を阻止するため撃たれながらもドアを抑え続け、学生らを避難させ、自らは亡くなったという。日本では伊藤一長長崎市長が心臓を打ち抜かれて殺害された。市長は被爆地長崎の顔として一貫して核兵器廃絶を訴え続け、市民にも慕われていた。
  何故立派な人ばかり殺され、亡くならなければならないのか。怒りを憶え、暗澹たる気持ちにならずにいられない。


銃弾の幾度ひとを殺めどもこの灯は消えることなし