百枚の襖開けても誰もゐぬ


  変な夢を見た。「屋敷を逃げ回る」もののシリーズである。私は大きな日本家屋の中を逃げ回っている。一番奥の部屋へ逃げ込むとその奥には閉じた襖があり、それを狂ったように開けるのだが、そのすぐ数十センチ奥にまた閉ざされた襖があって、前へ進むことができない。何枚開けてもそれが繰り返される。障子の向こうには何かの影が蠢いていて、速く逃げなければと焦るのだが、一向に進まない。