娼婦と鯨

娼婦と鯨紺碧の海にただふたり


  「娼婦と鯨」という映画のDVDを観た。とてもよかった。病に冒された女性作家が、編集者から渡された数通の古い手紙がきっかけで、その手紙の差出人であるカメラマンと、宛先である女性の生き様を探ってゆくという物語。アルゼンチンの最果てにある鄙びた娼館の人間模様と、対比されるパタゴニアの圧倒的な自然の美しさが素晴らしい。現在と過去が交錯し、官能的な場面が多々ありながら、ストイックな余韻を残す秀作である。
  ところで、鯨は何故、戻ってきたのだろう。