立冬

alzira2008-11-07

はつゆきはふはふはわたしはここよ


  今日は立冬、合わせたかのように初雪がちらついた。一昨日収穫が終わり、雪の下に冬眠する秋まき小麦以外の冬作は北海道にはないので、畑は春までほぼ半年の眠りにつく。流石に寒い。
  田中陽さんは、東京ポエトリーフェスの「お目当ての人」の一人だった。陽さんの魅力は何と言っても独特の飄々とした味のある句と朗読にあり、昨年世界俳句協会大会のレセプションで朗読を聴いて以来ファンである。今回、句集を入手できて嬉しい。この句集には、妻を詠んだ句が数多くある。それらは、飾らない眼差しを持ちながら、時にそこはかとなくエロティックで、暖かさと愛情を湛えているのである。新たな魅力を発見したようだ。


さくらを脳にいっぱいつめてきた夜の妻の肉質
街で妻と会いそれから春に気づく
妻とラーメン食べた店見る電車から      田中陽 「愉しい敵」