おたまじゃくし

おたまじゃくしのしゃっくりのたび手足かな


Whenever tadpole hiccups
hands and feet
appear


  吟遊42号が届いた。今回ギャラリーへの投句は、仕事がタイトで精神的にも疲労気味だった時の作で不調と思っていたのだが、思いがけず好評を頂き、何と吟遊同人に推挙いただいてしまった。ご期待に添えるか甚だ自信がないのだが、がんばりたいと思う。
  おたまじゃくしの句は今回投句のひとつ。ひとつずつ紹介するが、我ながら英語訳が難しい句ばかりだ。英語訳というより一から「英語俳句」として考えなければならないようだ。難しい。お手上げだ。
  ところで、世界俳句2009に掲載の俳論、木村聡雄著「ミッシングリンク<古典から現代へ>」の中に、富沢赤黄男のあまりにも有名な前衛句が引用されている。この本は日本語版英語版二部構成なので、この句の英語訳も見ることができた。これがまたすごくかっこいい。こんな英語俳句が書けたらいいのだが。


蝶墜ちて大音響の結氷期      富沢赤黄男


A butterfly falling
with a thunder of crash
−the freezing season     Kakio Tomizawa