梅園

梅園


骨音や梅園なれば聞こえけり
梅園に振袖のまま今も居る
口の中に紡錘も時計も蹄鉄も
ひとの首腹の蛟が喰いたがる
月を孕む渦巻く腸の奥の奥
部屋に籠りいくつもいくつも虹を産む
音速で逃げても月が追ってくる
壁の中に誰か居たらし春の風
ユモレスク夢の中にも砂ばかり


  吟遊46号投稿句をまとめて。
  明後日から所要でしばらく留守にする故、ブログもしばしお休みをいただく。7月1日に復帰予定。


  それでは暫し失礼を。