しんきらりと紙に斬られしくすり指
swishingly and flashingly
the edge of paper cut
my ring finger



  しんきらりと鬼は見たりし菜の花の間に蒼きにんげんの耳     河野裕子「ひるがほ」


  河野裕子さんの歌の本歌取りで。「しんきらり」このことばは河野さんのものである。この言葉の意味も、ニュアンスも不明(意味を問うことは無意味ながら)であるが、紛れもなく河野さんの言葉である。恐れ多くて、おいそれと借用できないと思いつつ、これ以外しっくりくる言葉が見当たらず使わせていただいた。