2011-01-01から1年間の記事一覧

シャツ

抱きすくめるシャツの中には風ばかり holding you tightly in my arm just wind blew inside the shirt 寒い。昨日一昨日と暑かったのに。 蔦屋にシルクドソレイユのDVDが入っていたので「アレグリア」を借りてきた。何しろ普通のPCディスプレイ、ライブには…

灯り

遠回りして君の灯りをひとめ見る making a detour to have a look at the light of your house 北海道に梅雨前線が上がってきて、少し蒸し暑い。例年より早い、しっとりした夏の夜の訪れである。

西

西の道いつかは帰る地のごとく on the western road feeling like the land i'll return some day 四国の人に温かさを感じるのは、お遍路の風習と無関係ではないような気がした。様々な事情を抱える人々の祈りの旅であるお遍路さんを受け入れ、支える習慣が…

草の虫もらいしここはどこだらう where am i i got a grashopper made from grass 乗り換えの駅で。小さなその駅は無人駅で、駅前に古い建物があり、そこは洋食屋だったので、昼食をすることにした。扉をあけると結構広い店内はほぼ満席、カウンターの奥の厨…

鯖寿司

君居たらなと思いつつ鯖寿司を食む eating a mackerel-sushi I wish you would be here 夜は松山泊。滞在はほんの一晩だったが、とてもいい街だった。何しろ松山は俳句のメッカである。俳句俳句とそこら中に書いてあり、市電のボディには大きく「俳句甲子園…

列車

陽炎に揺れる電車の鼻の面 the face front of a train in swaying in the shimmer 予讃線の線路と駅にて。電車も、乗客も、風景も、とても風情のある路線。

潮風

JR特急しおかぜ5号夏の空 The limited express Shiokaze 5 of JR-Train in the summer sky 所要で関西へ行ってきた。岡山から特急で愛媛へ。乗ったのが「特急しおかぜ5号」。うーん、「JR特急しおかぜ5号」・・・・。もうこれだけで俳句になってしま…

アカシア

花に先を越されてばかりこの夏も alweys being preceded by any blooms in this summer too 気がつけばアカシアが満開である。いろいろな花が咲くたびに、咲いているのに気づいてから、ああ、もうこの花の季節か、と思う。同時に、あれもこれもまだやってい…

ライラック

心から君を消せないリラ終わる your image doesn't leave my heart the bloom of lilak is getting finished 寒い。道東ではなんと霜注意報が出ている。リラ冷えにはやや遅いが、北海道ではこのくらいの時期に低温が来ることがある。この句は、「エレジー」…

月の虹

眼裏の無音の瀑布月の虹 silent waterfalls exist inside my eyelids with a moonrainbow 野村哲也さんのブログに、イグアス大瀑布にかかる月の虹の写真が掲載されている。まるで静かに霧が流れ落ちているようで幻想的。見たひとは生涯幸せになれるという月…

雨音

雨音に君から隔てられている being separated from you by the sounds of raindrops 東京は雨だった。雨を撮ることは難しいが、特急の窓についている雨粒なら撮れる。 今日は北海道も久しぶりの雨。

飛行場

こみあげてくるものがあり飛行場 my heart was swelled with something at the airport この週末は実家に帰省した。震災後初めての帰省。JRはほぼ平常どおり。実家周辺のいろいろな店屋も、開店までしばらくかかったとのことだが、震災前と変わらない様子。…

満月

満月や眼が冴える肌がざわめく my eyes are getting be clear my skin is stiring in the full moon 今朝は関東以西では皆既月蝕だったとのこと。北海道では月蝕はなかったみたいだが、真っ赤な満月を見ることができた。

とりどりの色映しあう花銀河 球といふ全きのかたちのことのは あ の響き あつい あまい あいしてる 母音をたててつぎつぎとつぼみ解け 砂漠に点る桃色の百合ほのかなり 紺碧に白き咆哮吸われゆく ひとつの歌あえかな星にも降り注ぐ 降るものを受くる形に花ひ…

青空

青空や思うさま思う君のこと thinking of you to my heart's content beyond the blue sky 週末は久々に札幌へ。へこんでいる時、決まって行く場所がある。どこであるかは内緒だが、広い窓から空を眺められ、最高に落ち着く場所である。街ゆくひとを見ながら…

船出

星の海に舟すべり出す素足にて a boat rowed into the star ocean with my foot bare カメラマンの野村哲也さん著「パタゴニアを行く」を読了。パタゴニア。その響きだけで、憧れを呼び置こされる。この書に書かれている、エデンという名の入り江に船を漕ぎ…

白鳥

白鳥の列オリオンを越えてゆく a file of swans go beyond Orion 先月の初めに作った句。星空の下を白鳥が渡っていった。出来過ぎのような組み合わせだが、よく見られる光景だ。

水仙

黄水仙独りしづかに揺れている a yellow narciccus swaying alone quietly 今年は春が寒い。桜もようやくつぼみがふくらんできた。例年なら連休中には新緑が楽しめるのに、まだ辛夷が咲いたばかり。水仙の花も、沼のほとりに咲いていた。

鎮魂歌

千年を漁る人の大き手よ 千の名を問へば千の答えくる 光りつつ綿毛つぎつぎ地に芽吹く 海凪げば家族同胞らの斉唱 遠かれど確かなる暁の光 鎮魂歌ひと息ごとに蝶になる 桜草かけがえのないひとの手に 父祖の地や夏の日に蝶かえりくる 丸一月、ずいぶんと空け…

雪消

雪消どき樹々の体臭を嗅ぎつつ thawing season smelling the body flavour of conifers 日に日に春めいてくる。今年は大雪で、積もった雪に針葉樹の折れた枝や葉が沢山閉じ込められていたらしい。気温が上がって雪が融ける昼時は、濃厚な緑の匂いがたちこめ…

サバ缶

サバ缶を二缶購う罪悪感 buying two canned mackerels with felling slight guilty 北海道でも、地震の影響でいくつかの品目が品薄になっている。すると、品薄でないものも、買占めになるのではという気がして、いくつまでなら買っていいか気になってしまう…

輪ゴム

輪ゴムちゃんラップ様と被災地の母 これは英語訳不可能(私の英語力ではムリ)。 実家近くは、まだいろいろ不便ではあるが、少しずつ改善の方向にあるとのこと。だが断水は続いている。母は、不便な生活の中で、普段は見向きもしないアナログな物のありがた…

雪原

雪原の遠く遠くに君を見る seeing you far, far away from me in the snowyfield 先週中はあまりにも酷い被災地の状況と身内の心配とでとても俳句を載せる気にならなかった。だが、昨晩さすがに蓄積した精神的ダメージが膨らんで、今日書店へ気分転換に出か…

農産物について

原発事故が原因の、農産物などの風評被害がとても心配だ。もし北関東東北地方の食糧生産の多くがつぶれてしまう事態になったら、食料品の価格はとても上がってしまう。山本健治氏の記事に賛同である。私は積極的に買って食べるつもりだ。 http://www.yamaken…

TV

このブログは私の心の憩いの場であるので、何かに対する批判めいたことは基本的に書かないようにしてきた。だが、ここのところの地震に関するTV報道のあまりの酷さに怒りをぶちまけずに居られない。 災害のセンセーショナルな映像を流すだけ流し、今日になっ…

日が経つにつれ地震被害の大きさが明らかになってきている。実家周辺は地震被害のみだが、いまだ断水が続き、JRも不通である。食料などの日用品も不足中。一昨日電気が通じたときは、これで追っつけ水とその他のライフラインも、とほっとしたのだが、甘かっ…

地震

大変な地震だった。私が住む北海道内陸部への影響は少なく被害はなかったが、携帯が通信不能になり、関東在住の家族に連絡が取れず心配した。今日になり、電話も復旧して家族の様子も確認し、とりあえず元気でいるようなので一安心したが、揺れの瞬間のこと…

春雪

粉々になりたし春の吹雪受く wanna be crushed to powder myself while catchin' the spring snowstorm 日に日に日は長くなり、昼間は厚いダウンでは汗ばむほどだが、まだ地味に雪が降り続いている。三月の雪は重たいから、あまり積もらないでほしいのだが。…

流れゆく逢瀬の屋根に雪ふりつむ snowflakes are falling on the roof of our wandering tryst 三好達治の、あまりにも有名な詩の本家取り。英訳は全く自信なし。この詩は、英訳するとどうなるのだろう。 雪 三好達治太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。…

静謐

静謐の芯より何かあふれくる something overflows from the core of silence 「4分間のピアニスト」というドイツ映画がある。年老いた女性ピアノ教師と、ピアノの才能に溢れた若い女囚の、魂のぶつかり合いを描いたとても素晴らしい映画である。凶暴な女囚…